4月9日、日経新聞に衝撃的な記事が掲載されました。
それは、この1年間で、「住宅ローン返済が困難なために
金融機関に返済猶予を申し立てた件数」が5万件を超えたというのです。
もちろん、新型コロナ感染拡大の影響というのが一番大きな原因だと
思われるのですが、それにしても・・・です。
しかし、私のお客様で金融機関に救済を申し出た方は一人もいらっしゃいません。
どうやらこうした不足の事態に住宅ローンの支払いが厳しくなってしまう世帯には、
特徴がありそうです。
○ ライフプランを組めばいいだけ!?
不足の事態に住宅ローンの支払いが厳しくなるのは、大きく2つの原因があると考えられます。
① 世帯収入における返済比率が高い。
② 貯蓄が少ない。
世帯収入というのは、夫婦2人の収入の合計です。
「2人併せた収入のうち何%が住宅ローンの返済なのか?」これを、返済比率と言います。
単純に何%以下であればいいということは言えません。子どもの数や世帯主の年齢に
よっても違ってくるからです。
しかし、目安としてはご主人の収入でローンを含む生活費をやりくりし、
奥さんの収入(パート代含む)を貯蓄するという家計が作れていれば、
よほどの危機的状況に対応できます。
また、今回金融機関に返済の猶予を申し込んだ世帯の一定数が、
住宅ローン以外にもローンがあることが分かっています。つまり、
マイカーローンやカードの分割払いなどの債務がある訳です。
要するに、計画的に貯蓄をして将来の支出に備えるという行動を
とっていない人が多くいたと推測できます。
「自分たちの将来にどのくらいのお金がかかるのか?」
そこをしっかりと考えていれば、自ずと準備をするものです。
また、夫婦でそういう話をする機会も増えることでしょう。
このような不測の事態が起こると、「ライフプランなんて将来設計を
してみてもその通りいかないのだから意味がない」とおっしゃる方が
いますが、それは全く違います。不安定な時代だからこそ、
まずは物差しを用意する必要があるのです。そして、その物差しの
一つが「ライフプラン」なのです。