現在中古マンションを購入しようと検討している皆さんの中で、「耐用年数」という言葉を聞いたことがありますか?
あまりご存知ない方も多いと思いますが、耐用年数は中古マンション購入においてぜひ知っておいていただきたい不動産用語の一つです。
今回は、中古マンションの耐用年数についてご紹介しましょう。
中古マンション購入に関係する法定耐用年数とは
中古マンションを含む建物は、新築時から徐々に価値が減り、いずれ0になります(いわゆる「減価償却」)。
そしてこの価値が0になるまでの期間を表したものが、法定耐用年数です。
法定耐用年数は建物の構造や用途によって異なり、鉄筋コンクリート造の中古マンションなら47年と定められています。
しかし、これはあくまで税法上の建物の価値が認められる期間で、47年経ったから住めなくなるのではなく、適切なメンテナンスがされていればもっと長期間住むことができるのです。
中古マンションと耐用年数の関係性 コンクリートの寿命は100年超!
それではコンクリートの建物寿命がどれくらいあるかというと、100年とも120年とも言われています。
「そんなに長いわりには、もっと短い期間で建て替えをしているマンションもあるよね?」と思った方もいらっしゃるでしょう。
その理由は、「耐震性」と「給排水管」の2つが影響していたのです。
まず耐震性は、1981年6月以前と以降で基準が変わり、それ以前の建物には耐震診断と建物の状況に応じて耐震補強が必要でした。
マンションの耐震補強は多額の費用がかかってしまうので、管理組合で相談した結果、それならいっそのこと建て替えをしようと決めたケースもあります。
また給排水管については、古い建物は給排水管がコンクリートに埋め込まれ、交換ができません。
そのため、給排水管の交換も兼ねて中古マンションの建て替えをするケースも見られます。
しかし現在の技術では、コンクリートを傷めず給排水管を交換することができるので、耐用年数より長く暮らせる中古マンションも増えているのです。